カプセル内視鏡は、小腸に用いられる検査法です。
大腸を調べるにはカプセル内視鏡はお勧めできません。大腸内視鏡検査をお勧めいたします。
カプセル内視鏡検査とは、管状の内視鏡を挿入するかわりに、カプセルを飲み込んで腸を検査する方法です。
カプセルに内蔵されたカメラが腸の撮影を行い、そのデータを体外の受信機に送信して記録していくわけです。
「大腸内視鏡検査を受けるのは抵抗があるので、カプセル内視鏡を受けられないか?」と希望して来院する方がたまにいらっしゃるのですが、このカプセル内視鏡は大腸の検査法としてはおすすめできません。
カプセル内視鏡が大腸の検査としてお勧めできない理由はいくつかあります。
(1)精度が低い
カプセル内視鏡は、腸のぜん動に乗って進むカプセルが、自動的に撮影を行っていくだけの検査です。
ですから見たいところを見ることができないわけです。
さらに撮影された画像のクオリティも、内視鏡と比べるとまだ不十分です。
(2)医師が操作できない
カプセル内視鏡は、医師が操作して観察することができません。
もしあやしい病変があって、周囲に便や残渣が残っていたばあいには、内視鏡であれば簡単に洗浄して観察することができます。
カプセル内視鏡では、このような状況では無力です。
さらに大腸のヒダの裏に隠れている病変もカプセル内視鏡では撮影できません。
(3)生検(組織をつまんで取ること)やポリープ切除ができない
検査中にあやしい病変があっても、カプセル内視鏡では見るだけで生検することができません。
同様に、大腸ポリープがあってもポリープ切除(ポリペクトミー)はできません。
以上の理由から、大腸の検査法としては大腸内視鏡検査を受けることをおすすめします。
カプセル内視鏡は、あくまでも小腸の検査法です。
小腸は胃や大腸と違って、内視鏡で観察するのが困難な臓器です(最近はダブルバルーン内視鏡という検査法もありますが、まだ簡単に行える検査ではありません)。
カプセル内視鏡を考慮する状況としては、原因不明の消化管出血が続いて、胃内視鏡検査や大腸内視鏡検査でも異常が見つからず、小腸からの出血が疑われるケースなどに限定されます。
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