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3 目からうろこ(その1) 大腸内視鏡検査
水戸肛門病院(仮名)で見た大腸内視鏡検査は、まさに「目からうろこ」だった。
「これだ!これこそが自分のやりたい大腸内視鏡検査だ!」と瞬時に確信した。
患者さんはリラックスして横になっているうちに、4〜5分程度で大腸の一番奥まで内視鏡が到達し、軽い痛みすら訴える人はほとんどいない。
鎮静剤は軽いものを使っているようで、患者さんは観察時には目を覚ましており、医師と会話しながら検査を受けている。
患者さんは目を覚ましているので、「ここが大腸のいちばん奥で・・・」とか、「大腸ポリープがあるので切除しますよー」などと医師が患者さんに説明している声があちこちで聞かれる。
当然大腸ポリープがあった場合には、その場で説明して同意をとって切除できる。患者さんにしてみれば、一度の大腸内視鏡検査で大腸ポリープ切除まで完結するわけである。
水戸肛門病院(仮名)では、あきらかに「本当に痛くない大腸内視鏡検査」が存在していた。
検査のスピードも、当時の自分から見れば圧倒的に早いものだった。
胃カメラも合間にはさみつつ、午前中だけで10件前後の大腸内視鏡検査をこなす医師もいた。
私のいる大学病院で大腸内視鏡検査を受ける患者さんより、水戸肛門病院(仮名)で大腸内視鏡検査をうける患者さんの方が絶対に幸せだ・・・
地方の大学病院と、全国的に有名な首都圏の大腸肛門科専門病院との差を思い知らされた。
ありがたいことに、水戸肛門病院(仮名)の見学の帰りに、水戸三津國院長(仮名)に来ないかと誘われた。
医局の教授のお許しをもらって、当初は2年間の予定でお世話になることにした。
はじめはあくまでも大腸内視鏡検査の腕を磨くつもりだった。肛門科はとりあえず基本的な疾患にそこそこ対処できるようになろうと考え、限られた2年間は大腸内視鏡検査に集中しようと必死だった。
始めのうちは大腸内視鏡検査に没頭する日々だったが、しばらくすると、水戸院長(仮名)や助田副院長(仮名)、角丸診療部長(仮名)たち上級者の肛門科の手術助手を担当させてもらうようになった。
そこで二度目の「目からうろこ」を体験することになる・・・
1 なぜ大腸肛門科をやっているのか|2 これは俺がやりたい大腸内視鏡検査ではない!|3 目からうろこ(その1) 大腸内視鏡検査|4 目からうろこ(その2) 肛門科手術|5 大腸肛門科を一生の仕事とすることに決めた|6 大腸内視鏡検査と肛門科手術の修行に没頭する|7 俺は井の中の蛙だった|8 肛門外科は10年つとめて一人前|9 医師の教育について|10 そして現在へ・・・
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