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| ・直腸と膣の間にトンネルができる病気。 ・便やガスが膣から漏れてくる。 ・分娩、手術、放射線治療などが原因となる。 ・薬では治らないので、手術が必要となる。 |
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| (原因) 分娩、手術、放射線治療などが原因となり、直腸と膣の間にトンネル(ろう管)ができる。 クローン病で直腸に潰瘍ができ、この穴が膣に貫通して起こることもある。 |
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(症状) 腟から便やガスが出る。 |
(治療) 直腸膣ろうが生じた原因によって、治療方針が異なる。 分娩や手術などが原因で生じた直腸膣ろうであれば、手術の対象となる。 いっぽう癌の治療に関連した放射線治療によって生じた直腸膣ろうは、通常手術の対象とはならない(手術で治すのはきわめて難しい)。 直腸膣ろうの術式にはいろいろなものがある。たとえば・・・ ・直腸膣ろうのトンネル(ろう管)を取り除いて、壁を縫合閉鎖する方法 ・直腸膣ろうのトンネルから会陰部(膣と肛門の間にある組織)の皮膚まで切開してから縫合閉鎖する方法 ・膣周囲の筋肉を移動させてフラップ(皮弁)をつくり、トンネルをふさぐ方法 etc... ここではわれわれの施設で大半の症例に行われている、「直腸膣ろうのトンネル(ろう管)を取り除いて、壁を縫合閉鎖する方法」について解説する。 |
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直腸壁と膣壁の間には、直腸膣中隔という膜がある。 直腸膣瘻の手術ではトンネル(ろう管)を取り除き、膣壁、直腸膣中隔、直腸壁の3層に分離してこの3層をそれぞれ縫合する。 |
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膣側からろう管をはがしていく(剥離)。 |
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(左) 膣壁の下をはがす(剥離する)ことで、膣壁と直腸膣中隔が分離される。 (右) 膣壁と直腸膣中隔が分離された状態。 直腸膣中隔が露出する。 |
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(左)直腸膣中隔が露出された状態。 (右) 拡大図を示す。 |
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(左) 直腸膣中隔からろう管をはがしていく(剥離)。 (右) 剥離を進めていくと、次に直腸壁が見えてくる。 |
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(左) さらに剥離を進め、ろう管を取り除く。 ろう管を取り除くと直腸内腔が見えてくる。 (右) 直腸膣中隔と直腸壁の間を剥離することで、直腸膣中隔と直腸壁が分離される。 |
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(左) 直腸膣中隔と直腸壁が分離された状態。 直腸壁が露出し、直腸内腔が見えている。 (右) 直腸壁の穴のところ(欠損部)を縫って閉じる(縫合閉鎖)。 |
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(左) 次に直腸膣中隔の欠損部を縫合閉鎖する。 (右) 最後に膣壁を縫合閉鎖して終了。 以上の操作で、3層に縫合閉鎖されたことになる。 |
(解説) 直腸膣ろうは、肛門科領域のあらゆる疾患のなかで最も治療が難しいものの一つです。 この直腸膣ろうはアフリカなどの発展途上地域に良く見られる疾患で、たとえばエチオピアには直腸膣ろうや膀胱膣ろうの手術を専門としている病院があるほどです。 いっぽう先進国ではこの直腸膣ろうはまれな疾患であり、私の知る限り日常的に直腸膣ろうの手術を行っているような病院は、国内には無いのではないかと思います。 この病気の原因はいくつかのものがあり、原因によって治療方針が異なります。 ・分娩の際に起こった会陰裂傷が原因で生じるもの(もっとも多い) ・直腸や婦人科領域の手術が原因で生じるもの ・直腸や膣の悪性腫瘍や、それに対する放射線療法で生じるもの ・クローン病などの炎症性腸疾患 etc... 分娩や手術などが原因で生じた直腸膣ろうであれば、手術の対象となります。 いっぽう癌の治療に関連した放射線治療によって生じた直腸膣ろうは、通常手術の対象とはなりません。 放射線治療の影響で、血流が悪いうえに組織がもろくなっているため、手術で治すのがきわめて難しいためです。 われわれの施設では、毎年5〜10例の直腸膣ろうの手術を行っています。 「そんなに多くないのでは?」と思われるかもしれませんが、もともと直腸膣ろう自体が先進国ではまれな疾患なので、これでも全国で最も多く直腸膣瘻の手術を手がけている施設のひとつだと思います。 全国の大腸肛門外科医や婦人科医の中でも、この手術を手がけたことのある医師はあまりいないのではないでしょうか。 よくわかる大腸・肛門科 HOMEへ 症状から病気を診断|肛門科を受診しよう|疑問を解決|プロフィール|リンク 大腸内視鏡検査・大腸の病気 (大腸内視鏡検査|大腸ポリープ|便潜血・・・) 肛門科の病気 (痔核|痔ろう・肛門周囲膿瘍|裂肛|直腸脱|直腸瘤・・・)
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